海外赴任中に新しく日本の生命保険に加入することは出来る?
サラリーマンの方で海外赴任中に加入している保険の種類としては
・赴任前から日本で加入している健康保険
・海外赴任者向けの海外旅行保険
・民間の生命保険(日本・現地)
があげられます。
日本の民間の生命保険の加入は原則「日本の居住者」を対象としています。
しかし、企業のグローバル化が進み海外在留邦人は130万人を超え(令和4年度)ている昨今、「日本の非居住者」である海外赴任中の方であっても、新規の加入を認める保険会社が出てきています。
海外赴任中の方が生命保険に新規加入するにあたっての条件は?
海外赴任中の方が新規加入できる条件は、保険会社によって異なりますが共通の条件として考えられるのは以下の5点です。
① | 海外滞在が永住目的ではない。 |
② | 日本に確実な連絡先がある。 |
③ | 日本に保険料の支払及び保険金を受取ることができる銀行口座がある。 |
④ | お申込み手続きから契約成立(保険証券の受取り時)まで日本に滞在している。 |
⑤ | 赴任国が外務省海外安全ホームページの「危険情報」のレベル指定を受けていないこと。 |
上記に加えて、外務省海外安全ホームページの「感染症危険情報」の危険レベル指定がないことや申込み前に事前審査を行うこと等を条件とするなど、保険会社によって条件は様々です。
海外赴任中に新しく生命保険に加入する場合の主な注意点は?
・海外赴任者の新規申込みを認めている保険会社は限定的なため、保険会社を選んで加入することは難しい。
・お申込み手続きから契約成立(保険証券の受取り時)まで日本に滞在していることが条件となるので、一時帰国直後にすぐにお申込み手続きが出来るように、事前準備及びスケジュール調整が必要。
海外赴任中に新しく生命保険に加入するメリット・デメリットは?
メリット
・日本に本帰国後まで加入のタイミングを待つと、保険年齢が上がり、保険料が高くなるが、待つ必要がなければその時の年齢で契約出来るので、保険料を抑えることができる。
・日本に本帰国後まで加入のタイミングを待つと、その時の健康状態によっては申込みができないリスクがある。
・海外滞在中でも必要な保障を得られる安心感がある。
デメリット
・どんな保険会社でも申込みが可能ではないため、保険会社を選べない。つまり、同じ保障内容で保険会社の比較をすることが難しいことが多いため、安い保険料の保険会社を選ぶことが出来ないことがある。
・国内居住者として手続きする場合と比べて、提出する書類の種類が増えるため契約手続きにかかる時間と手間がかかる場合がある。
海外赴任中に新しく保険に加入された方の具体例
単身で先進国に海外赴任中のAさん。
奥様とお子様は日本に残っている。赴任中にオンラインにてライフプラン・シミュレーションを行ったところ、死亡保障が不足していることが判明。Aさんは、毎年、夏に夏休みも兼ねて2週間ほど日本に滞在している。今後もまだ赴任が続くことが想定されたので、一時帰国の際に新たに保険の契約を行うことを決めた。赴任地国でオンラインにて具体的な保険提案を受け、日本に一時帰国後すぐに対面にて契約手続きを行い、無事に日本滞在中に契約が成立。
まとめ
コロナ禍で保険募集・契約のリモート化及びデジタル化も進みました。条件が合えば海外赴任中に新しく生命保険に加入することも出来るようになっています。様々な制約がある中での保険選びとなるためベストな選択は難しいかもしれませんが、海外滞在中の「今」保障内容に不安がある方は、新規加入を検討してみてはいかがでしょうか。